レンタル彼氏 Ⅰ【完結】

出されたモノは、最新作のプリントが施されたバッグ数種類と、これまた最新作のアクセサリー数種類。


「これ、可愛い」

思わずネックレスを手に取ると、社長が

「それ一つ」

店員に迷わず言った。

「えっ?まだ欲しいだなんて」


「可愛い、イコール欲しいじゃないのか」


「いや、そうとも言うけど」


「そうだろう、そうだろう」

満足そうに笑いながら、また私に選ばせる。
なんだかんだ、10点近く選んだけど…。


ちらりと社長を見ると、気にせず会計を済ませている。



金額が。
金額が…恐ろしい。


ちらっと見えた金額は桁がおかしかった。

それを全て配送にしてもらうと、社長が店を後にした。


「…社長、いいんですか?あんなに…」


私の問いに、表情一つ変えず社長は答える。


「あんだけでよかったのか。もっと選べばよかったものを」

そう、返されてはもう何も言えず、ただ。

「ありがとうございました」

それだけ言った。