レンタル彼氏 Ⅰ【完結】

その佐々木君が、私に対する社長の態度が違うと言うもんだから、そうなのかなって思えてきたりもする。


「さあ、着いた」


到着したそこは、高級ブランドショップ。

………まだ開店してないけど…?


疑問に思いながら、私は車を降りた。
社長が降りて、どこかに電話をかけると誰かがショップから出てきた。


「西園寺様、お待ちしておりました」


丁寧に店員がお辞儀をすると、店内へと促した。


……………開店前に開店させてんの?
どんだけ凄いの、この人。


店内へと足を進めると、社長が私を見て

「好きなモノを選べ」

そう言った。


「………好きなモノ?」


「そうだ、一つ二つなんて言わないぞ。
欲しいモノたくさん選ぶがいい」


「……………」


暫く、開いた口が塞がらなかった。
一番安くても、きっとン十万。


それを選べと。
一つ二つじゃなく。



いいんでしょうか。


戸惑いの表情を見せる私に、社長が店員に指示を出した。


「何か持ってこい」


店員はかしこまりました、と言いながらいくつか見繕って持ってくる。