レンタル彼氏 Ⅰ【完結】

俺が捨てられた孤児院だった。


「…………帰ってきちまった……」


もう、来たくなかったのに。
真っ暗な中で、燦々と灯りが輝く。

ふと、腕時計に目をやると気付かぬ内に三時間も歩いていた。


腹減った。

お金ならある。
ポケットに入ってる。

だけど。

そんなモノより。

欲しかった。



あの、居場所が欲しかった。
ただ、いられればよかった。


笑って、皆の側にいられたら。


そのまま。
俺はそこに倒れて、意識を手放した。