レンタル彼氏 Ⅰ【完結】

俺がりさの分も注文し、出された定食を二人とも綺麗に平らげた。


ああ、おかか。
食えないかも。


りさが俺の分も会計して、また車に乗り込んだ。
流行りのJ-POPをかけながらりさに言う。


「りさ、この後行きたいとこある?」


りさは少し間を空けてから

「…………帰りたくないの」

そう、言ったんだ。
聞き間違えじゃないかと、りさの顔をまじまじと見るがりさの瞳には曇りがない。


ま、まじかよ?


「りさ、何言ってるかわかってんの?」


その言葉にりさは黙ったまま頷いた。


「……俺、お洒落なホテル知らないけどいい?」


「……」


またコクンとりさは首を縦に振った。



……これは、まさかのこういうことかな?
今まで一度だってそんなこと言わなかったのに。



俺は自分の知ってる最大級の綺麗な高いホテルを思い出して、そこへ車を発進させた。