レンタル彼氏 Ⅰ【完結】

とにかく金持ちの考えることは理解不能だ。



旦那に相手にされなくて、暇を持て余した主婦がレンタルすることが多い。
主婦といっても、家政婦やらメイドやらがいて一切家事なんてしたことがないような女ばかりだ。



日頃、余程鬱憤を溜めてんだろうな。



「あ、新商品出てる~」


歩いて五分ぐらいの場所にあるコンビニに入ると、聖は迷わずお菓子か、生菓子コーナーに行く。
女みたいな顔で、女みたいな嗜好だ。


「…伊織はどっちのがいいと思う?」



左手にはチョコミックスケーキ、右手にはプリンアラモード。

俺はどちらにも興味がないから、適当にそっちと言った。
聖は真剣に考えて!などと言って、プリプリしながらまだ悩んでる。



「両方買えばいいじゃん」


俺が煮え切れず言うと、聖は目を真ん丸くしてそうか!と二つの生菓子をかごに入れた。
ちらっとかごを見ると、イチゴオレや、白桃ジュース、他にも新商品のお菓子が山ほど入っていた。



「………聖、よく太らないよな」


「俺?俺なぜか太らないんだよねー」


「…その量胸焼けするわ」


「めちゃくちゃうまいのに」


それに俺は、ははっと軽く笑った。