「ご機嫌なおった?」 「……うん、ごめんね」 クスリ、可愛く笑った千尋くん。 カウンターの前から離れて、窓際の棚に腰かける。 「あるみ、おいで」 「なんかその言い方、犬みたい」 「あるみ、ハウス!」 「むぅっ……」 明らかにあたしを犬扱いする千尋くんにむくれながらも、そばに行ってしまうあたし。 同じく隣に座ってみる。