「…………ち、ひろ…くん?」 「……うん」 「……千尋くん」 「うん」 「千尋くん……っだ」 また涙でかすれていく視界。 だって、こればかりは止められない。 目の前にいたのは。 正真正銘、数ヶ月ぶりに逢う千尋くんの姿。 きっと、幻じゃない。