それからあたしと瑞穂くんは、そこから近くのバス停まで歩いて、自分たちの町に帰ってきた。 降りたのは、千尋くんと瑞穂くんのマンションから少し離れた場所にあるバス停。 すっかり夜も深くなり始め、あたし達以外の乗車客はほとんどいなかったのだけれど……。 「……………」 「……………」 「……………」 降りたバス停のベンチに座って、こちらを睨む人影が1人。 「ち、千尋くん……」