千尋くん、千尋くん








そう思いながらも、火照った顔を冷まそうと手でパタパタと顔を扇ぐ。





「だから、こういう風にゲームセンターで女とはしゃいだりして遊ぶのは、あるみが初めてかな」




「そう、なんだ」






もしかしたら瑞穂くんは、彼女ができたらこういう風に遊んでみたかったのかな。




だから、あたしをここに……。




「じゃあ、あるみに質問」




「な、なに?」




「あるみは何で兄ちゃんと付き合ってるの?」




「………な、んで?」




「そう、なんで」






いきなり出された質問に、あたしは頭をひねる。





自分はなんで千尋くんと付き合っているのか、そんなこと考えこともなかったから。