千尋くん、千尋くん









微かに覚えているのは、意識がなくなる前にいたのはベッドの下で……。




そのままなんだか千尋くんの体温に安心しちゃって、とろーんと……うん、完璧に寝てしまっていたらしい。






ということは、千尋くんがベッドの上に運んでくれたってこと……?





ど、どーしよう!




あたし、重いのに!!





「は、恥ずかしい……」





千尋くんの寝息だけが聞こえる部屋で、紅くなる顔を覆ってポツリと呟いた。