千尋くん、千尋くん








そして、風のようにあたしとヒメちゃんの前を過ぎていく千尋くんと、2組のアンカー。





千尋くんに並ばれた彼もまた、抜かれるものかとさらに力をいれている。






もはや、一対一の戦い。








そして、千尋くんの青いハチマキが流れるように後ろになびいて……。












『ゴォォォオル───ッ!!!!』










放送アナウンスが、力強くそう叫んだ。