もう少しでバイトの終わる時間。


1人の客が入ってきた。
『おぉ!仁志!』

仁志と言うのは俺が実の弟のように可愛いがってる最大の親友。
仁志も俺の事を、お兄ちゃんと呼んでいる。


ちょっと挨拶程度の会話をした後の事。

『お兄ちゃんクリスマスイブなんか予定ある?』

もちろんあるわけのない俺は、無いと答える。

『いや、家で鍋でもやらないかなぁ、て思ってさぁ』

鍋!食いもんにありつける!

『おぉ!やるやる!』


2つ返事で了解した後

『で?何鍋にする?』

そう聞くと、仁志は少し考えた後――――

『湯豆腐なんてどう?』

湯豆腐かぁ…いいねぇ。俺は込み上げてくる喜びを隠しきれない。


『最高だな!』


『じゃ決まりだね!
湯豆腐って豆腐と何いるんだっけ?』


ん?
湯豆腐…そう言えば食った事ねぇなぁ…


豆腐以外何入れんだ?