赤髪が綺麗と褒められた。 うん、単純で馬鹿らしいがそれくらいで十分だ。 自分の指で長く伸びた髪を梳いた。 日に透かせば案外硝子のように綺麗らしい。 「そんなに気になるのか、その髪」 「これの所為で人切りになったんでね」 「ふーん」 ジンが手を伸ばして指の腹で頭蓋の線をなぞる。 「お前の不運は」 「…あ?」 一度言葉を止めて紅い瞳がぼんやりと緋次を映した。 「生まれた場所が悪かっただけだ」 「そうだな」 本当に下らないと、今後は笑いの種になろうよ。