「そんな風に生まれ、忌み嫌われ、お前は生きる意味があるのか」



緋い髪、鬼子と呼ばれ恐れられ、緋次は幾度となく殺されかけた。


母親にさえ。


それは歪み過ぎた母性の所為か…苦しみながら生きるくらいなら殺してやった方がいい、と。



「人を喰うから髪が血色に染まったのだ」と。


幾人もが緋次の首を絞め、力を込める。




……果たして、苦しむばかりの生活に意味などあろうか。