「俺も、知ってるよ。君の名前。栞だろ?」


「えっ...嘘。」



また更に信じられないといった様子で俺を見た。



面白い女。



いろいろな表情に変わるんだな。



だが、俺はどうでもいい。



女なんかに興味はない。


「俺、前から君のこと気になってたからな。」


「...そんな。」



はい、100%嘘です。


見事なだまされっぷりに少しだけ良心が痛む。



俺だって、ロボットじゃないからな。


心くらいある。