「俺、栞ちゃんと一回でもいいから...。」


「また、言ってるよ。」



冷たくあしらうとこの彼女がいるくせに夢見がちな焔がいった。


「冷たいー!あ!俺いいこと思いついた。」

「お前のいいことっていいことじゃないから。」


要約口を開いた拓。



うん、よく言った。


「ばれた?えーと...簡単に言うと紫苑が栞ちゃんを落として俺としゃべるきっかけを作る。」


「ま、学年1の紫苑なら余裕か。」



おい、拓まで...。


「やだ、めんどくさい。」



俺は冷たく突き放した。



「そんなこといわないで、じゃあ俺とのジャンケンにまけたらやってくれ。」


「イヤ。」



なんで、じゃんけんごときでそんなこと決められなきゃなんねえんだよ。