「栞、こいつ誰?」



俺は目の前の奴を指差した。


「俺は、洞口真紀。栞の...。」


「栞の...?」



栞の何なんだよ。



って、いらいらするな、俺。


さっきまでどきどきしていた心臓が次は針を刺すような痛みに変わった。



「栞の彼氏!」



「は?」



彼氏?


そんなこと聞いてないぞ。



勝手なこと言うな。


でも栞を見ると何にも言わない。


頭をガンとかなづちで殴られたような痛みが襲った。