紫苑SIDE


髪を巻いた栞が俺の隣に少し距離を置いて座った。


「あれ?今日、髪巻いてる?」


俺は指をさしてにこっと笑った。



長い髪をふわっとさせているからかいつもより可愛く見えた。



「うん...。でも変だよね?」


変...?


栞って自分の容姿に自覚してないのか?



これだけ可愛いって噂されていて?


嘘だろ?


「そんなことない、可愛いよ。って...あー。」


そういってしまった。


ちなみにこれは俺の本音。


だから、照れるものは照れる。