池田屋事件から数日後…



藤堂と永倉の傷は回復傾向にあった



でも



「…沖田さん」




沖田は池田屋で喀血した後、昏睡状態に陥ってしまった



手の施しようのない状況に、監察方の山崎は苦い表情をする



彼は監察方の仕事とともに、医療についても多少の知識があった



そのため、隊では健康管理者として扱われていた



そんな山崎でも手に負えない沖田の状態



「山崎さん…」



沖田の看病を引き受けた碧は、様子を見に来た山崎に話しかけた



「どうにかして、沖田さんを楽にできないでしょうか?」



だが、返ってくる答えは1つ



「今、この状態ではいつ、何が起こるかわからない」



それだけだった