ある日



少し派手目の女子、中山ゆかりが体育館で大勢の女子にイジメられていた


そのイジメは殴ったり、蹴ったり、悪口を言って笑ったりというものだった


日を増すごとにイジメはエスカレートしていった


はあ、今日こそはあいつに勝ってやる


え!!中山さんがイジメられてる


「あ、橘さん、このことは黙っといてね」

イジメている女子がしゃべりかけてきた


「あ、もし良かったらこいつに蹴りぶちかましてよ、柔道で投げてもいいよ」


「えっ、」
「最低」

はっ、心の中で言ったつもりが声に出てしまった


ああ、もうやけくそだー


「あんたたち、そんな大勢でイジメて楽しい?最低だね」


「なっ、あんたには関係ないでしょ」


「先生にチクるよ」


「勝手にチクれば」


その後、私が着替えて出て来た時もイジメは続いていた。殴ったり蹴ったり


「へー、イジメは続けるんだ」


「悪い?」



イジメを見ていたらイライラしてきた


気づいたら足が動き中山ゆかりを守っていた


「あ、あんた何すんのよ」


「何も、あんた達見てたらイライラしたの。このままイジメ続けたらあんた達ボコボコにするよ」


「うっ」


すると、体育館の入口から江上優が入ってきた


「ゆ、優くん、勘違いしないで。これはイジメじゃないから」


「ふーん、俺にはそうは見えないけど」


「なっ、じゃあ」


と言って女子達は差っていった