手品の種が分からないのか あたし達が笑っていることになのか どっちにもなのか 茜さんはちょっと機嫌を損ねてしまったようだ……。 『!』 そうだ、 確か雑誌に書いてあったはず……。 いつか見た記憶を思い出そうと目を閉じる。 む、どこからか視線を感じる…。 「……。」 『? なんですか、茜さん。』 聞くとさっと視線を逸らされた。 何か用でもあったのかな? 不思議に思いながら茜さんの背中を見ていると、いきなり誰かに首根っこをつかまれた。