男装少女はアイドル②【完】



着いて行くとそこにはピエロ。
でも、不思議と違和感を感じさせない。

バチッと視線が当たると、ピエロはにっこり笑った。

なんだろう…この感じ。隣からゴクッと生唾を飲み込む音が聞こえる。


『……はい。』

と、隣の人の頬に当てる。


「…っ冷たい。」


当たり前でしょ、凍ってるんだから。と笑うと、ピエロの手品は始まった。

被っていた帽子の中から鳩、その鳩は青く、

空と同化するように飛んで行った。