男装少女はアイドル②【完】



でも…


『社長…桃子さんに嘘ついたんですよ?』


あたしは、雫を落とした。

騙しているつもりはなくても騙した。その事実は変わりはしない。


たとえ、

許して貰えたとしても…。


「拓哉は救われたでしょう?結果オーライってことよ。」


桃子さんはあたしを優しく抱きしめた。

なんだか、その優しさで涙が出てきて、子供のように泣いた。


『…っ…ううっ…。』