この方は、一度決めたら絶対に変えないというプライドの高さだ。
決まったことにとやかく言わせない。俺はきっちりと仕事しねぇとな。
王子としての役目をキッチリと――。
「それじゃ、少しの間俺は戻る。その間は頼んだ。」
いつものように威圧感を漂わせ、あの方は闇を作り、その中に消えた。
「はぁ。面倒くせ…。」
だが、悪いのは妹だ。
お前達は人間界に行った。それがどれだけの“大罪”を犯したのか知らないだろうな。
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「あれ?俺は何を言って…。半分意識が飛んで…。」
「まさか…。」
先程まで別人のような口調だったと、彼は無意識にネックレスのようにしている
ある人の指輪を握り締めた。



