男装少女はアイドル②【完】



「『よろしくお願いします。』」


並ぶと丁度、空が居て握手をする。


握った瞬間、ビクッとした。

顔は笑っているのに、力強くあたしの手を握りしめる。


いつもならもうちょっとくらい、雰囲気が柔らかいはず。



だけど近づきにくいような危険な匂いが漂う。


…別人…だよな。



そういえば…朝挨拶した時もそうだ。