待て。待つんだ。 「あ…のさ、ここ、魔界…。」 恐る恐る呟いてはっきりと思い出した。 魔界に人間が来ることは出来ない。そう、言われている筈だ。 「え、奈子…知らないんか?俺ら陰陽師は、代々ある家なんや。魔界のパスってもんがある。」 ただし、と続けた。 「魔界の料理を食べるな。ってこと、必ず王家の人間の監視があって、やっと来れる。」