男装少女はアイドル②【完】



「むしろ俺はうれしいね。」

『……。』


ドMですもんね。

今それよりも気になるのは…スィル兄様。
王族の家系とはいえ100年に一人居るかいないかくらいだ。

それくらい、魔法が使える悪魔は少ない。


「で、何ですか?用もなしに帰ってきたんじゃないでしょう?」


『…今回はいくらセツナでも…いや、無理以前に父に殺されるかもしれないくらい、貴重な情報。……でもあるとも限らない。それでも頼める?』

枕から顔を上げてセツナを見た。