『空!危ないっ!!』

「え?」


割れた大きなガラスの欠片が彼の目に向かった。

「あ、ごめんね王子。わざとじゃないんだ。」


王子…?あたしは考えた。あの時…確かに空と瓜二つだった。

あいつは自分の名前を進と名乗っていたし…。


『スィム兄…様?』

そう呟くと空…いやスィム兄様はニッコリと笑い、近づいたガラスを持った。


「空…空はどうしたんだ!?」


新は異変に気づいたらしく動揺する。