空もそれに気づいたようで、あたしの鞄を持って背中をグイグイおした。



「全く…あともう少しで隣町に行く所だったし。」

『すみませんね。』


事務所に行くつもりが、ファミレスに来てしまった。

社長にメールでも入れておくか…。今日は遅くなります…っと。


するとすぐに電話が鳴った。ファミレスから出て耳に当てると

「今すぐ事務所に来なさい!」


キーンと耳に響いてから、違う声が聞こえた。


「新しい二人組の紹介があって、高橋達を待ってるんだ。すまないが今すぐ事務所に…。」



多分今日急に決まったんだろう。

『分かりました。すぐに行きます。』