「では、これより結婚式を始めます。新婦入場。」
ドアが開いた。
横には、お父さんが緊張して立っている。
「ねぇ、お父さん。今までほんとにありがとうね!私、今ほんとに幸せだよ」
「あずさ………。」
私達は、足の小幅を合わせ歩き出した。
目の前では、タキシードを着たゆうが立って待っている。
涙が出てくるよ。
みんなの祝福の声が聞こえる。
ゆうが待っている。
ゆうの目の前にきて、お父さんの腕からゆうの腕へと移動した。
「ゆうさん。娘は、幸せものです。娘と一緒にいてくれてありがとう。」
お父さんは、泣きながら言った。温かく微笑みながら言ってくれた。ゆうも僕のほうが幸せですって言ってくれた。
ゆう……?
ゆうは、間違ってる。
私の方が幸せだよ!
そう胸を張って言える。
ゆうが私を輝かせてくれているからっ!

