「あの〜。もしかして、先程の方ですか?」
俺のほうが身長が高いから、どうしても上目遣いになってしまう。
それが計算なんでは、ないかと思ってしまうが、多分この女は、そんな器用な事は、できないだろう。
普段は、上目遣いぐらいでは、なんとも思わない俺も、何故かこの子は、違った。
「あぁ、そうだよ。あの後は、なんにもなかった?」
「へっ?あっ、はい!本当にありがとうございました!」
「何回も言わなくても大丈夫だから!」
俺が笑ったら、彼女も笑った。
「そういえば、この会社だったんだな。」
「はい!あぁ、申し遅れました、私は、第2営業部の平山 あずさと申します!あずさって言ってください!!」
「俺は、第5営業部の高山 ゆうだ!あずさよろしくな」
「はい!」
「あぁ〜。敬語じゃなくていいよ。多分タメだし」
「へっ?あぁ〜わかりまっ、わかった!」
「いきなりじゃん」
「直したのに、そこ言わなくていいっ!」
「フッ、拗ねんなよ!」

