面会者の方は、お帰り下さい

と、放送が流れた。

「じゃあ、また明日ね」

「おう!気おつけて帰れよ……」

「そんな顔しなくても大丈夫だよ!じゃあまたね」

病室からでて、廊下にある自動販売機で缶コーヒーを買った。

ブラックコーヒーを口に入れた。
程よい苦さが、心にしみる。
私は、いつの間にか泣いていた。
目からは、雫がこぼれ落ちて頬が濡れていた。

なんでこんなに苦しいんだろう………
なんでこんなに悲しいんだろ………
彼は、死なないのに。
ゆうは……………。