「お帰り。綺麗だな……、その花」

「ひまわりよ。綺麗でしょ?……花言葉は、"光輝、私は、あなただけを見つめる"。」

「私は、あなただけを見つめるかぁ…。」

「そう。私は、ゆうだけを見つめる。」

「俺も」

彼は、照れながら笑っていた。

「あずさ」

「なに?」

「俺のほうが、あずさだけを見てるよ」

「いや、私のほうがゆうのこと見てるし、……好きだからっ」

「俺は、愛してる」

そう言って私を優しく包むように抱きしめた。

温かいゆうの胸板。
この温かさを失うのは、すぐそこだと私は、思いもしなかった。