一時間もしないうちに来た。




「琉愛、皐月くんがきたわよ」



ママは皐月をあたしの部屋に入れた。
ママには何も言われなかった。






あたしは部屋の隅に縮こまって隠れた。




「・・・バレバレ」



皐月はあたしを抱きしめた。







だ、き、しめた?





・・・・・抱きしめられて、る?




「キャッ!何すんの.....」




「離れるな。このままでいろ」




「うん・・・?」









「あの報道は事実?」




「・・・・はい」





「ホテルでの行為は?」






「ご想像通り....です.......」



「琉愛の本心で?」




「それは違うっ!」





「ふーん。それで想とは?」




「助けてって言ったら、もうそのあとだった」






「なんで想とこじれた?」



「監督があたしにヤスって呼べと命令されたから呼んでたら想の前でも言っちゃって.....」







「あ~あ.....嫉妬系か」



「し、嫉妬?ないないない・・・」





「俺だってある。想達が琉愛って呼んでたら無性に腹が立つ・・・今は慣れたけど」




「え!!」





「じゃあさ琉愛はないの?想の事を想って呼んでる女に苛立たない?」




あ!
想と共演してる璃亜ちゃんとか・・・
「想ぉ♪」なんて声出してる。



「あ~!やだ」




「だろー?それと同じ」




「想が嫉妬してくれてるんだ♪」


「嬉しいんでしょ」




「嬉しいけどなにかぁ~?」





鼻で笑われた。

「琉愛はやっぱ可愛いよな」






「ん・・?なんか言った?」



「ううん?何も。で、想に謝らなくていいのか?」






「ホントだ」