「それでですね....俺らの結婚を許してください!」
「ハ、―――――――ハァ?!!」
冗談やめてよね(笑)
「冗談じゃねぇっつの!まじ、俺と結婚してくれ」
「無理。想のファンを悲しませたくないもん....」
「じゃあ、こうやって一緒にいる事も悲しませてるんだぞ。そうやって.......」
「じゃあ別れよ」
あたしは家をでた。
ママにこんなとこ見られたくなかったけど、気にしないっ!
とっさに別れるなんて言ってしまった。
本性なわけないのに.....
あたしだってそりゃあ、したいよ。
でも想にはナンバーワンアイドルという称号がある。
=恋愛禁止。
恋愛したら人気も落ちるの。
どれだけ頑張っても結婚している、彼女がいれば少しでも人気は落ちるの。
想の将来を壊したくないんだよ。
想.....分かって。
「る....あ?!!琉愛、よっ!久しぶり」
誰かがあたしの顔を覗き込んだ。
「鳴琉じゃん!なんか久しぶり......」
「なんかあったんだろ。お前、泣いたよな?」
なんでわかったのかと聞くと、なんとなく琉愛の泣いた後は分かるらしい。
「泣いたよぉ~..スッ...グスッ.......」
「ほら、おいで?」
鳴琉がいつも以上に優しいから、涙は拒まなかった。
それから家に帰り、あたしの部屋で密会を開く事にした。

