「ただいま!」
「ああ、琉愛か・・・」
「あのさ、ママと会って欲しい人がいるの」
「誰よ」
「入って!」
「こんにちは...」
「あら♪こんにちは!」
「簡単に言ったら....あたしお母さんの看病する!」
「は...?看病?私を老人扱いしてるの?」
「違うっ!この人あたしのお母さんなの!!」
「...!なわけないでしょ?美羽はあたしの子よ!!」
「でも実の子じゃ...ない」
「私が琉愛を産んだのよ!!」
「違っ!」
「違わない!!!!」
「じゃあ、検査する?」
「検査するまでもないわ?私の子だもの」
「あたしはこの人から生まれてきたの!事実なんだから仕方ないでしょ?」
「そ、そうよね!私は琉愛を産んでないわ。しかも琉愛に限る事はないよね!......そうだよ!また捨てられた"悲しい子供"を貰ってくればいいのよね」
っ!!
悲しい....子供.........
「悲しい子供なんかじゃないわよ!!」
バシッ
お母さんっ?
「私は確かに琉愛を育ててはいません。でも"捨てた"んじゃなく"預けた"んです」
お母さんっ
「"おばさん"!あたし出ていくね。あたしの事そーゆー風に見てたんだね。なにいい人ぶってんの?最低ー」
簡単に荷物をまとめ、バッグの中にグチャグチャに詰め込む。
「さよなら"おばさん"。お母さんいこっ」
バンッと大きな音を立て、ドアを締めた。

