コーヒーを用意し、想さんに渡す。
「それで何があったんですか?」
「お前、堅苦しいな...タメでいーから」
「りょーかい」
一瞬戸惑ったけど、それで言いやすくなるならそれでいい。
「俺さ焦ってるんだ。結婚をはやめようとしたら、琉愛に断られた」
「.....前聞いた事なんだけど、琉愛には夢があるらしい。多分その夢叶えたいんだと思う。」
「――――夢?そんなの結婚してもできるだろ」
「じゃあそれ、言ってやれば?結婚しても縛ったりしないって。好きな事すればいいって」
「そうだよな。結婚って忙しい事だよな。それに仕事だってあって大変だよな」
「琉愛を疲れさせないでほしい。ムリさせないでください」
「わかった。お前も鍬みたいに親みてーだな」
琉愛の夢、叶えてやりたいんだ。
本気でやりたい仕事があるんなら。
「・・・じゃあ帰る」
「えっ?琉愛に言ってかないのかよ?」
「いい。熱あんだろ....落ち着いてから話す」
「じゃあ想!また来いよ。それと、な」
「おぉ......」
そして想は帰っていった。
ファンに捕まってたけど。

