お母さんに特別許しをもらい、部屋の前で静かに呼吸を整える。
「フー....」
大丈夫。南は笑顔取り戻してくれるはず。
ガチャッ....
ドアを開ける。
そこにはベッドに横たわる南がいた。
パジャマ姿で今は寝ている様子。
スー...スー...と規則正しく。
南.....起きてよ。
ちゃんと笑ってくれなきゃダメ。
「みなみっ....!」
あたしは声をかける。
でもビクともしない。
「みなみっ起きて....っ」
次は揺すってみる。
「.....ん........」
少し反応し始めた。
「みーなーみっ....!」
耳元で叫ぶ。
「もうっ....!なんなの・・・?なんでここにいんのよ!」
「やっと起きてくれた・・・♪」
「はぁー?また寝るし」
そう言ってまた寝始めた。
「南、ありがとうチクってくれて!」
あたしは早口で伝えた。
すると南は起きてきて、
「なによそれ。そのせいで次のターゲットはあたしなのよ?」
「じゃあさ、なんでそれ分かっててチクってくれたの?」
「それはっ」

