駅から15分。
久しぶりに南の家の前。
―――――――ピンポーン...♪
あたしはインターフォンを押した。
『どちら様です?』
どうやらお母さんみたい。
「南に会いたくて.....きました。白石琉愛です」
『お友達ね。少し待っててよ?』
「はい」
南のお父さんは弁護士でお金持ち。
南がやんちゃになった理由が分からない。
『白石さん.....南、今誰にも会いたくないみたいなの。ごめんなさいね』
「黙って入らせてください。大事な話がしたいんです」
『もしかして何かあったの?』
「まぁちょっと.....」
『南はいい子なのよ?分かってやってちょうだいね』
「わかってます....いい子過ぎます.....」
「よね.......」
南........お母さんもわかってるって。
南、チクってくれてありがとね。
最初はムシャクシャしてたんだよね。
あたしの事ズルいって.....
あたしの事、一番ちゃんと見てくれてたのは南だって知ってたよ。
「だからこそ、話したいんです」

