「全員席につけ!」
あっ、そうだ。
まだ授業中だったっけ・・・。
「じゃあ白石っ、お前にプレゼントだ」
こっちへ来いと黒板のほうから手招きされ、あたしは前に行った。
なになに?
いいものくれるのかな?
「よし!この問題を解けー」
「うわぁあああー!雁木サイッテー」
一部の男子がさけんだ。
「はぁあ~?てめぇ授業についてこれるか分かんねーから解いてもらってんだろーが!オレの"優しさ"!!」
ドヤ顔で男子に向かってキレた。
「あの~解けました」
先生が出した問題は、ある英文の誤答を直すのと、日本語を英作文にする問題。
先生は怒っているけど、あたしは阻止した。
みんなはあたしのタイミングに笑っているみたい。
先生も生徒に気づいたみたい。
「ん。真面目なやつすまねぇな....あーええと~?うん。う、うん。よしっお前賢いな!お前らのほうが断然授業遅れてんのに負けてんぞ!わ~恥ずかしー」
「はぁ?雁木のくせに生意気なんだよ」
うわ、また始まった。
せっかく阻止したのに・・・