「やっぱり来てくれたんだー」





「そんなに嬉しいのかよ」





ジョークをいれてみた。





すると



「めちゃくちゃ嬉しいっ♪」








////



本気の笑顔を向けられた。

これはやばい。







いつか本気で琉愛をもらう。
いつになるかわかんねーけど、琉愛は永遠に俺のモンだ。





「あのさ.....人前でイチャイチャすんなよ」





あ、いたっけ。


「女いねぇからって嫉妬すんなって」




「うるせッ」





兄貴が琉愛に惚れんのはごめんだ。




「えっと・・・」




琉愛の人見知りは直らないみたいだ。



「ご指名ありがとうございまっす!海でーす☆」





「「・・・・・・・」」







琉愛も引いてるし・・・
流石にこれはヤバイだろ。



「なーんちゃって☆想の兄貴の海。よろしくな♪」





「ハイ!」






「あのさ、メイク上手くない?」








「.....兄貴はさメイクアップアーティストのチャンピオン獲ったくらいだからさ........」




「え....ホントッ?」






琉愛は兄貴の顔を見つめて首を横に曲げた。



「本当なの?」




「まじだよ☆」


琉愛が疑うのも分かる。
負けた奴らもこんなチャラ男なのに....って思ってるだろうな。





「あ、それで提案あるんスけど」




「―――――――なんだけどさ...どう?」






俺は兄貴が琉愛専属のメイクさんになる事を提案した。






「琉愛ちゃんは大物過ぎるって」



「あたし反対。だってあたしはもう売れない俳優だよ......俳優(女優)としてもう終わったんだよ.....璃亜ちゃんみたいにはなれない..........」









「それはさ.....現実から逃げてるだけじゃねーの?」



そんなのやってみねぇとわかんねーと思う。
璃亜だってあんなんだけど、苦労はしてると思う。

それを乗り切って今があるんだから。





「.........」


涙を目に溜めてこっちを見つめる。


涙袋はパンパンで、今にも張り裂けそうだ。






「じゃあお願いしてもい?お兄さん.....」






「俺はホストと両立すっから安心して?解雇しても大丈夫だからさ!」








それにかぶせて兄貴は安心させるような言葉を放った。




「俺も極力支えるわ」





「よろしくねッ♪二人共!」




そして俺らは一歩進んだ。


記者や噂になんか負けてられっかよ。