もう、学校行きたくない…
そんなことを思いつつ、制服を着るあたし、
霧崎麻琴、15歳 。高校1年生
特技は笑顔・家事全般・・・・と言っても笑顔の方は特技じゃなくなってきてるけど。

なぜかって?
それは学校へ行けば嫌でも受け止めなくちゃいけないことがあるから。

・・・・まぁ、それが嫌だからいきたくないんだけどね。

学校の用意をして、朝ご飯を食べようとしてリビングのでドアを開けると、そこには誰も居なかった。

こんな状況慣れてるけどね。

あたしの両親は共働きで、一緒に過ごす時間が少ない。
「麻琴なら、一人でも大丈夫だよね。」
これがいつも二人の口癖だった。
幼いながらに両親の仕事の忙しさを知っていたあたしは、ただうなずくことしかできなかった。
そんな寂しさに慣れてしまったあたしは、他人に甘えるということがいまだに分からない。

分からないまま、でも自分の周りにかまってくれる人が欲しかったから、キャラを作るようになった。

本当のあたしは、自分の気持ちを言えないネガティブで臆病なあたし。

キャラのあたしは、笑顔を振りまくお調子者。

人はこれを二重人格って言うのかな?

とりあえず、朝ご飯食べよう。
トーストを食べたあたしは、誰もいない家をあとにした。