だから・・・


堪えて笑うな。



“心から笑え”



そう強く願う。

俺の声・・・。届いたのかな?
絢はパッと涙を拭いたんだ。






「絢……つらかったよね…よく耐えたよ」



「ごめん…つらい時…来るの遅くなって…」






人は一人じゃ何もできない。
だから、
友達を作って一緒にいる。

それは、優と由美がおしえてくれたこと。


最高の人たちがそばにいる……。



嬉しい時

つらい時

楽しい時

悲しい時


いつでも一緒の人たちが包み込んでくれる。




火葬場で絢は
ぽつりとつぶやいた。

登っていく煙を見つめて―――…。






「陽…絢は陽がいないとダメなんだよ…」






そんなことねぇよ……。
早くて3年、遅くて5年・・・。


そんなの想い出にできる。

想いは風化する
それが愛情なんだよ?


離れるとわかる。




毎日、強く想わないかぎり、風化していく。







「絢ちゃん…」



「お姉さん…」



「陽は幸せだったと思う。だってね、絢ちゃんみたいな素敵な子と出会えたんだもの」






“人が死ぬのは自然なこと”

ただそれが、
早いか遅いかの違い。

俺の人生のタイムリミットが17年間だったってだけ。