------------------------------「手、繋いでもいいかな?」 と頬を赤くさせて聞いてくる。 あたしも、頬を紅く染めながら小さくコクンとうなずく。 すると、友樹くんの手があたしの手に伸びてきて次第に指をからめる。 そして、映画館に二人で入っていく。 頭上で 「高校生、2枚」 という友樹くんの声が聞こえてきた。 その声は、とてもとても優しくって心が安らいだ。