花とキミ*秋・冬




「花菜‥大丈夫?」

翌日、土曜日の旅館。
着物を着付けてくれたママが
聞いてきた。

「‥大丈夫だよ?苦しくないし。」

多分、ママはこの事を聞いたん
じゃないとは思ったけど‥
わざとそう答えた。

「花菜‥そうじゃなくて‥」

ママが何かを言いかけたところに
襖が開いた。

「花菜ー終わったか?」

「うん‥終わったよ。」

「おー!!さすが花菜。
可愛い、可愛い‥

そろそろあっちも来るからなー」

パパが話をそらしてくれたおかげで
ママに問い詰められずにすんだ。

パパについていくと、お座敷についた。