《琥太》 僕は、生まれたときから心臓が弱くて ずっと入院していた。 一回目の退院は、小1の春―… でも、夏頃には体調を崩してまた入院。 退院しては入院、 入院しては退院の繰り返しだった―… そして、中1の春―… 十三回目の退院。 僕は、またすぐに入院するだろうと思っていた。 でも、その年の夏になっても 秋になっても 冬になっても 体調が崩れることはなかった―…