「やっと静かになった。」

呆れとホッとした表情が混じっていた。言葉とともに手を額へ置きながら中へ入っていく。後ろからは悠祐がついてくる。


「そうだね〜。じゃ〜あ〜…続きといきますか♪」


「続…っ!…うわっ!」


額にある手を引っ張り先にあったベッドへ無造作放る。ボスッと音がする。手首が再び縛られる。


「っ!痛っ…悠祐やめっ!…くっ…」


悠祐の手が下へ潜り込む。今までは汐留兄弟を利用し逃げる理由があったのだがこれでは逃げられない。悠祐の弱みにしろ使用限度は多くて1日一回だ。言ってみろと言われればそれまでの脅しだったのだ。それに甘い目をしたところで今日はもう効かなかったからその術も出来ない。恭祐はせめてもの身体で抵抗してみようと手に力を込める。だが悠祐の手がそれを阻む。


「あっ…ふぁっ…んくっ」

声と共に手に込めていた力が失われていく。その代わりに腰に力が入り快感を求めようと悠祐の手と一体になって動く。本当はそうしたいわけではないのに勝手に動く身体を抑えきれずにいた。


「恭祐…っ…どうしたの?…そんなに気持ちいい?…じゃあ、もっとしてあげる。」


「ちっがっ!…やっ…あぁっ…っ!」


悠祐は言い切ると恭祐の否定する声を聞く前に指を2本忍ばせた。恭祐はそれと同時に喘ぎ、しかし顔を赤らめ目を潤ませ感じていた。そして腰を疼かせ達した。


「恭祐…今日早くない?…」


「っ…はぁ…ぅるさっ…お前の…せいだ…」


荒い呼吸で上手く話せない中必死に睨みつけ言葉を返す。悠祐は動くことを止めていなかった。恭祐の身体に触れつつクスッと笑む。


「俺のせいなの?心外だなぁ。」


「おいっ…まっだ…する気か…っはっんっ…」


悠祐は言葉と共に手に力を入れ動かす。手の先は恭祐の狭くも柔らかく熱くなった所を何度もつつく。それに応えるようにその身体は跳ね上がる。


「するよ。最後までやってないのにまだはないでしょ。」


「も…いい…やめっ…はぁっ!」


恭祐の喘ぎは止めようとする気が混じっているのか妙な力が入っているように感じられる。まだ理性を保ちつつあるのが明瞭だった。悠祐も冷静過ぎて逆に気持ち悪いくらいだ。だが2人とも身体だけは限界に近かったのだった。