聞かないといつまでもここで足止めされそうで、私は話を聞こうと大志君を見上げた。



『さっきのは友達だから。そうゆうのじゃないから。』



そうゆうのってどうゆうの?
引き止めてまで言い訳される方が怪しいんだけど。


「気にしてないから。それじゃ…」


『それとさ!昨日の事なんだけど…』


ピタリと動きが止まった。昨日の事って…それ…


『カラオケBOXで俺…』



やっぱりキスの事だ。


『その…ごめん…』








体の力が抜けていくように感じた。



何よ



謝るくらいなら最初からキスなんてしないでよ。



謝られたら受け入れた私がすごく惨めじゃん。




「…何で謝るの?あのキスはどういう意味?大志君はどうして…」




キスしてきたの?



その言葉を発する前に大志君が口を開いた。



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