逃げる女

『どうする?俺らが帰るまで、動く気配ないと思う。』



そんな…



「お、表の店の入り口から出ます!」



そうして走って路地にでも逃げ込めば…



『表に回られて、すぐに見つかる。雪けっこう積もってきたから、足跡でわかるだろうよ。』



「じゃあっどうすれば!?…嫌…会いたくない…」



『…少しだけ我慢してくれ。』


杉田さんは自分のコートを私の頭に被せてそのまま抱き上げた。



「!?杉田さん?」



『それで顔隠して、目閉じてるんだ。いいな?』



そしてそのまま裏口へ進む。



「あ…嫌…やめて…」



そのドアを開けたら



その扉の向こうには





『耳、塞いどけ。』




わかってる。
いつまでもお店に閉じこもっててもどうにもならないって。




でも




でもっ!!




ガチャリ…
キィ―…



ドアの開く音がして、私は息を飲んだ。



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