そのまま私達は学校を出て、田んぼの畦道を歩く。
たまにある、干からびた蛙の死骸を避けながら、私の前を歩く愛弓の大きな背中をぼーっと眺めた。
ちっちゃい時は、
私より身長が低かったのにこんなにおっきくなって。
おばさんみたいにそう思っていると、不意に愛弓が此方に振り向いた。
「なぁにニヤニヤしてんですかぁ?香住ちゃん」
目を細め怪しいなぁと言う表情で私を覗く。
「教えなーい」
面白いから黙っておこうとし、知らん顔をすると
暫くして「ふぅん」と言って向きなおり、歩き出した。
ちょっと、拗ねた様な背中に、やっぱ昔から替わらないなと安堵する。
「愛弓、よく言えたね、あの先生に」
私の担任は校内で一番怖いと言われているのだ。
だけど何故かそんな先生でも愛弓は有無を言わせなかった。
本当に尊敬してしまう。
「俺、なんかやなんだよね」
「…何が?」
愛弓の言葉に首を傾げると愛弓はニカッと笑みを浮かべて
いつの間にか着いていた
良く遊ぶ川辺に腰を下ろし手招きしてきた。
「………」
私は促されるまま隣に体育座りする。

